BTS シリーズ: REPRESENTのデニムはなぜ世界中で愛されるのか。

“モード、ストリート、ヒップホップ”

2012年頃から2014年頃にかけてASAP RockyやKanye Westを筆頭にストリートシーンのファッションは大きな転機を迎えていた。従来のバギーでヒップホップなストリートスタイルから一転、白人が黒人文化的なファッションを好み、黒人が白人的なモードファッションを取り入れる逆転現象が起きていた。

ヒップホップという音楽はより大衆向けの音楽となり、服役を終え出所したギャングスタはかつての仲間がスキニーデニムを履いてる姿に衝撃を受けたそうだ。

当時のストリートと言えばBEEN TRILLやHOOD BY AIR、PYREXが台頭してきた時代であり、BalmainやGIVENCHYなどのデザイナーブランドがストリートファッションの一部として認識され始めていた。

REPRESENTがWraith Collectionを発表した頃である。

“ストリートシーンで最も有名なバイカーデニム”

REPRESENTと聞いてまず始めに思い浮かべるのは大半の人にとってはデストロイヤーデニムだろう。だがデストロイヤーデニムが発表されたのは2016年SSであり、僅か二年前の事である。

彼等がWraith Collectionの頃から先の2017年FWまで展開されていたバイカーデニムこそが彼等の起源であり、ここまで大きく成長した理由なのである。

“完璧なシルエットの起源”

このバイカーデニムのパターンメイキングに携わったのがOFF-WHITEのSamuel Rossが手がけるA-COLD-WALL*の元コンサルタントであるImtayaz Qassimである。

彼は丁度Wraith Collectionが発表された年からREPRESENTのパターンメイキングに携わり、Justin BieberやTygaから衣装提供の依頼が来るほどの敏腕デザイナーである。

彼が鍛えたルーズな股上に急角のテーパードのデザインはさすがのシルエットと言えよう。

“Made in Italy”

先のFW17までトルコ製だったデニムは今コレクションからCandiani社が手がけるイタリア製となった。今期のデニムは以前のSSシーズンの物に比べると目が細かくさっぱりとした履き心地となり、これからのシーズンに向けてしっかりと調整されている。

Candiani社と言えば生地の生産からプロダクション迄を手がける、ヨーロッパにでも有数のデニムハウスである。顧客には最高のデニムメーカーと呼び声高いNYのR13を始め、デニム好きで知らぬ物は居ないDenham、様々なハイブランドが名を連ねている。

これにより価格が上昇するのではと憂慮されていたが、プライスレンジを変えてこなかったのはさすが大規模に生産ラインを敷いているだけある。

“服好きが作るデニムと商業化”

彼等が作り出すデニムとそれ以外の安価なデニムの差があるとすれば、それは”自分たちが履きたいと思うアイテム”に拘る彼等の信念とノウハウに他ならない。

例えて言うなら、ゲットーでヒップホップに囲まれながら育ち、生きるためドラッグディーラーになる道を選ば無ければならなかったような過去を持つラッパーと、InstagramとSoundCloudで一ヤマ当てに来ているティーンエイジャーのような物である。

ダメージデニムにしろトラックパンツにしろ、大量生産で安売りしている業者の多くはただ単に儲かるからという理由で服作りをしている。はやり物のパターンをコピーして、ただの劣悪劣化版を中国で大量生産するのである。

引き換え、彼等のデニムはブリーチの加工の細やかさや、履き心地にその拘りが見て取れるし、むやみな値上げをせず若いファンを大切にする姿勢など、服好きが故の姿勢がにじみ出ている。

そんな彼等が作り出すデニムだからこそ、彼等のブランドは世界中で多くのファンに愛され、成長を続けているのである。

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