元RSVP GALLERYのデザイナーが生み出す芸術: IH NOM UH NIT

昨今のファッションシーンを密かに騒がせているブランドがある事をご存知だろうか。

Don C (Just Don)とVirgil Abloh (Louis Vuitton/OFF-WHITE)がプロデュースするChicagoのセレクトショップRSVP GALLERYでの経験を背景に、21 Savage、Future, 2 Chainzら若手ヒップホップアーティストのスタイリングやwill.i.amのディレクターなども手がけた奇才Chaz A. Jordan率いるIH NOM UH NITである。

“1991 Chicago Champion”

Chaz: ファッションに関わり始めたのは高校生の時で、最初は自分の好きなブランドとかを纏めるサービスを展開していたんだ。僕の好きなブランドのいくつかはアメリカでは手に入らなかったし、自分と同じビジョンを持った人が沢山いたからね。

その後大学で情報と決定科学を勉強しながらあのRSVP GALLERYのメンバーとして関わる事になった。店がオープンした1年後位から物流管理の部門で働いていたんだけど、毎日入ってくるラグジュアリーな服を見てるうちに自分でも服を作ってみたいと思う様になったんだ。より品質も高い物をね。

Chicago Rings Tee
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¥30,000


 

Chicago Rings Tee
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¥30,000


“当時はパターンメイキングも何も知らなかったんだ。”

Chaz: それでOak Stにあった仕立て屋さんに自分の思い描いていたコンセプトとかを持ち込んで助けてもらう事にした。ヨーロッパテイストのエレガントだけど着心地の良いプロダクトを作りたかったんだ。

当時はパターンも生地のグレードとかも、右も左も解らなかったよ。それで手間だけど毎回そこに持ち込んで服を作る事にした。Au Courant PARISっていう僕が最初に立ち上げたプロジェクトはこうやって始まったんだ。

Fashion Gang Member Tokyo Tee
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¥26,000


 

Chicago Baggy Shorts
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¥44,000


 


“Au Courant PARIS”

Chaz: Au Courantを始めた当初は海外からの受注が多かった。それでSelfridgesとのミーティングの為にUKに行った帰りにParisに寄ったんだ。本とかで沢山読んだ事はあったけど一度も行った事は無かったしね。

その時にParisという街と女性に惚れ込んじゃったんだ笑 それでアメリカに帰ってすぐ、それまでやっていた仕事を辞めたんだ。僕がデートするべきなのはこっちの仕事なんだって思ったんだよ笑

Chaz: フランス語は全く解らなかったけど、色々探しているうちに “Parisian Savoir Faire” フランスの服作りのノウハウに精通した人たちと出会う事が出来たんだ。当時まだ無名だったFear of Godと実験的にコラボレーションする機会もあったし、Au Courantは今のIH NOM UH NITのβ版みたいな物なんだ。

“So Help Me God”

Chaz: 2015年にはih nom uh nit by Au Courant PARISとしてブランドを本格的にスタートした。丁度そのころKanye Westが7枚目のアルバムThe Life of Pabloを発表したんだよ。

それで彼へのリスペクトを表現する為にペイントアーティストのLevon Parsegovにアートを依頼して、当初のタイトル”So Help Me God”をテーマにしたカプセルコレクションを発表したんだ。

Levon: 最初はキリストの肖像で、聖金曜日の直前の四旬節に併せて描いた物なんだ。そのあとにGODのペイントに取りかかった。オリジナルフォントを作る予定だったけどうまく行かなかったからハンドペイントで描く事にしたんだ。当時ロシアのイコノグラフィーに影響を受けていて、実は良く見ると文字の中に聖母マリアの口元が描かれているんだ。

Most High Son Tee
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¥11,200


 

Most High Father Tee
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¥11,200


 

“Pop Up Seriesの成功とジレンマ

Chaz: ブランドを始めてから二年くらいした頃にやったPop-Up Seriesが大成功したんだ。Stranger ThingsとかNarcos、21 Savageをフィーチャーしたコレクションで、これが世界中で大きな反響を読んだ。

その頃やっていたコレクションは全部ラグジュアリーなプレタポルテだったから正直難しい局面だった。プリントに頼ったブランドにはしたくなかったし、自分の信念とか美学をそこに埋没させたくなかったんだ。それでもカスタマーのニーズには目を向けなければ行けないし、自分の美学と両立させなきゃ行けない。コレクションを進めるにつれ僕らはそのバランスを見つける事が出来たんだ。

Pop Up Merch Eleven Hoodie
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¥40,000


 

Pop Up Merch Savage Hoodie
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¥40,000


 


“CÉLINE、Balmain、Maison Martin Margiela”

Chaz: ファッションにおいて自分に影響を与えている人物がいるとすればPhoebe Philo (CÉLINE)、

Christophe DecarninとOlivier Rousting (Balmain)、Martin Margiela (Maison Martin Margiela)かな。
Phoebeが作り出すシルエットはとても美しいし、Kanye West的なユニセックススタイルって言うか、繊細な中にも強さがあるよね。自分に取ってのラグジュアリーの定義は彼女が教えてくれたものなんだ。シンプルなトラウザーとタートルネックに白のスタンスミスというスタイリングですらラグジュアリーに見えてしまうよね。

Rose Patch Tee
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¥14,000


 

Distressd Denim Jeans 03
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¥60,200


Chaz: DecarninとOlivierのバラエティに富んだ素材使いは他に類を見ない物だと思うよ。クラシックなシルエットに施される編み込みの装飾技法とかは自身のデザインやスタイルに大きく影響しているよ。幸運な事に彼等直接合う機会に恵まれたし、DecarninとはFAITHCONNEXIONで一緒に仕事した事もあるんだ
Chaz: Margielaは言うまでもないよ。彼の既存のシルエットの再解釈は誰も真似できる物ではないし、Demna Gvasalia (VETEMENTS/Balenciaga)みたいな今を担っているデザイナーも彼のもとで働いていた。意図的に表に出ない彼のやり方が僕が最も尊敬する部分だよ、あくまでもプロダクトが主役っていうか、最近の”デザイナー”本人がセレブリティ的にチヤホヤされるのとは違うよね。

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